7月1日 DVDビデオを作ってみる
ずいぶん、久しぶりの更新になってしまった。前回更新したのが3月28日なので、3ヵ月ぶりか。
さて、今回は、録画したテレビ番組をDVDビデオにして保存するということをやってみる。
MPEGファイルをそのままDVD-Rに保存するのと違い、DVDビデオにすると、パソコン以外のDVDプレーヤーでも再生できるようになすハズだ。もっとも、私はDVDプレーヤーなんか持ってないので、意味はないのだが。やってみたかったの!
使用したのは、写真の『TMPEGEnc
DVD Auther 1.5』というやつ。ペガシスという会社から発売されている。これ買ったのいつだったっけなぁ? 2月くらいだった気がする。たしか8800円くらいだった。現在では、『1.6』が発売になっている。
なんでこれ買ったかというと、以前にプリウス付属の『MegaVi
DV』で、DVDビデオを作ろうとしたときに、編集した時点で再エンコードするので、画質が悪くなってしまうという問題があり、この『TMPEGEnc』だと、再エンコードしないという話をどっかで読んだか聞いたかしたから。また、『TMEPGEnc』にはフリー版もあるが、そっちはMPEGのエンコードに制限があるので、いっそ買っちまえと思ったから。
『TMPEGEnc
DVD Auther 1.5』を起動したところ。最初は何をどうしていいのかわからなかったが、どうやら、一番上の行が作業順序を表わしているようだ。
で、いまは、“スタート”の画面というワケ。
画面右側にある“新しくプロジェクトを作成する”というボタンを押す。
すると、一番上の行が“ソースの設定”に変わり、このような画面になる。
画面右側の“ファイルを追加”というボタンを押し、プリウスで録画しておいたファイルを選ぶ。今回は先週の金曜日に金曜ロードショーでやっていた『ハリーポッター 賢者の石』をDVDビデオにする。
例によって、ファイルは、C:\Documents
and Settings\All Users\Documents\Prius Navistation\Record の中にある。
ファイルが読み込まれるので、例によって、CMの開始点と終了点を選択し、カットしていく。
『TMPEGEnc
DVD Auther 1.5』では、左上の比較的大きなサムネイルのほかに、フレームごとの小さなサムネイルが表示されるので、わりあい場面が見やすい。といっても、スピードがあんまり速くないので、結局スクロールバーであたりをつけながらCMを探していくという作業になり、気を抜くとCMを見逃してしまう。
うーん、サムネイルの表示がスクロールバーに合わせてリアルタイムで見れるにはもっとCPUパワーが必要なのかなぁ。
ところで、さっきは“フレームごと”云々と書いてしまったが、実は、このソフトでは、開始点や終了点は“GOP”ごとにしか選べない。
ちなみに、GOPは、15フレームで構成され、1秒間は30フレーム(正確には29.97フレームらしいのだが)ある。つまり、ひとつのGOPには、0.5秒分の映像が入っているということだ。
左の画面のように、“次のフレーム”ボタンを押すことで、フレームごとにプレビュー表示できることはできる。だけど、その上に“P:チャプター挿入不可”と表示されているように、開始点など(チャプターという扱い)をGOPの真ん中あたりに設定することはできない。ここでは、“00:29:03;09”と書かれたGOPの3分の2あたりからCMが始まっているので、このGOPを残すと、一瞬(0.2秒くらいか)CMが見えてしまう。それを避けるには、このGOPごと、つまり前の映像ごとカットしてしまわなくてはならない。といっても0.3秒くらいだが。
この画面のように、“早送り”ボタンを押すと、GOP単位でコマを進めてくれ、GOPの境目に移動する。すると“I:チャプター挿入可能”と表示されているように、開始点や終了点を設定することができる。
なるほどー、GOP単位でカットすることで、最終的に再エンコードしないで済むというしくみなんだな。一長一短といったところか。
まぁ、最大でも0.5秒なので、今回のようにテレビの録画からCMをカットするくらいなら問題はないだろう。もっと微妙な映像作品だったら、致命的になるかもしれないが。
CMのカットが終わると、DVDビデオのメニュー作成画面になる。
メニューは、あらかじめ用意された8つのテンプレートから選ぶこともできるし、背景画像など、自分の好きなものを設定することもできる。今回は“クール1”というテンプレートを選んだ。
CMをカットしたあとの、映画部分は、チャプターの扱いになる。これ、好きなようにチャプターを結合したりできないのかな?
それはともかく、チャプターごとにサムネイルが表示されているが、最初はそのチャプターの一番最初のフレームになっている。テレビ放送された映画の場合、CMあけは、たいがいフェードインで始まるので、そのままだと真っ黒な画面ばっかりになってしまう。このサムネイル画面は、映像の中から好きなフレームを選ぶことができるので、チャプターにふさわしい画面に変更しておく。
左の画面ではやってないが、もちろん、“チャプター
#5”とか書かれている文字も変更することが可能。
メニューの作成が済むと、“書き出し”となるのだが、上の画面の一番下のところを見て欲しい。
容量が、“4425/4438MB”となっている。これは、偶然にも4.7GBほぼピッタリに収まるということだが、過去の経験から言うと、ちょっと心配だ。最終的にDVD-Rに書き込むときになって、少しオーバーしたりしないだろうか。
参考までに容量を計算しておこう。
CMカット前の、ファイル容量は、5,998,616,576バイト、すなわち、約5.58GBあった。プリウスの標準録画は4Mbpsなので、約3時間10分ということだ。え? 金曜ロードショー、そんなに長くやってたの?
CMカット後の時間を、『TMPEGEnc
DVD Auther 1.5』上の表示で確認すると、2時間24分26秒となっている。4Mbpsでエンコードすると、4,427,087,872バイトとなり、約4222MBだ。これにメニューやら、DVDビデオに必要なファイルを加えると、4425MBとなるのだろう。
偶然とはいえ、よくもまぁ、こんなにピッタリな容量になったもんだ。
さて、書き出しには、41分かかった。さすが、再エンコードしないので、『MegaVi
DV』のように3時間もかかったりはしない。ところで、この書き出しというのは、実はHDD上に行なわれており、書き出しが終わると、左の画面のような“DVDライティングツール”というのが起動する。
ドライブにDVD-Rをセットし、“DVD書き込み”ボタンを押すと、DVDへの書き込みが1時間ほどで終了する。おおっ、ちゃんとエラーもなく本当にDVD-R1枚に収まったぞ。
DVD-R1枚焼くのに1時間かかったってことは、プリウスのDVD-Rドライブは1倍速ドライブということか。
ちなみに、HDDに書き出されたファイルはこんな感じになっている。“TMPEGEnc
DVD”というフォルダーが作られ、その中の“ボリューム1”フォルダーにさらに“AUDIO_TS”、“VIDEO_TS”というフォルダーが作られている。まぁ、これがいわゆるDVDビデオのファイルフォーマットというやつだな。
“VIDEO_TS”の中の“VTS_01_*.VOB”というファイルが実際の映像データなのだが、チャプターの数とは合っていないな。チャプターは9個だったが、映像ファイルは5個しかない。どうやら、1GBごとに1ファイルになっているようだ。
念のため、画質も調べておこう。
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プリウスで録画したオリジナル |
DVDビデオにしたあと |
これは、『TMPEGEnc DVD Auther 1.5』で、フレームまでピッタリ合わせてキャプチャーしたもの。みごと、まったく劣化していない。
しかし、改めて思うのは、わざわざDVDビデオにして保存しておく必要があるのかということ。私の場合どっちみちパソコンでしか見ないので、CMカット後の映像をひとつのMPEGファイルとして書き出すというオプションがあったらよかったのに。
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